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SPECIAL S&Bカレー名鑑 Vol.5
研ぎすまされた清らかで爽快な余韻
 
荻窪『すぱいす』

  • 名店カレーメニュー

    爽快なスパイスの香りと柔らかチキンの味わい
    『骨付きチキンカリー』

    じっくり炒めた玉ねぎの甘み、濃厚なブイヨン、発酵調味料の旨み。そして挽きたてのスパイスが香るサラリとしたカレーソースに柔らかな骨付きチキンが融合したすぱいすの看板メニュー。

  • 名店カレーメニュー

    野菜と合びき肉とスパイスの旨みが凝縮した
    『キーマ風ドライカリー』

    ペースト状になるまで煮詰めた玉ねぎ、にんじん、ピーマン、合びき肉が出す食材の旨み。そこに発酵調味料とスパイスを調合した大人のドライカレーは、お酒と相性も良いすぱいすの人気メニュー。

すぱいすの監修で生まれたレトルトカレー
噂の名店「骨付きチキンカレー お店の中辛」

東京・荻窪“すぱいす”は、ザガットサーベイ2012お値打ち部門で3位に入った実力店です。オープン以来、美食家たちからの賞賛の声も絶えません。「骨付きチキンカレー」は、スパイスが鮮烈に香るサラリとしたカレーソースとホロリとほぐれる骨付きチキンが調和するクセになる味わいです。

すぱいすのコンセプトである「清らかで爽快な余韻が心地良いスパイシーなカリー」の再現を目指しました。お店のカレーに近づけるために添加物と小麦粉と油脂に極力頼らず、発酵調味料で旨みと味に奥行きを出すことにこだわりました。お陰様で普段レトルトカレーを召し上がらない方やご年配の方からもこれは美味しいとご好評を頂いております。

噂の名店
骨付きチキンカレー
お店の中辛

内容量 200g

価 格 314円(税別)

名店カレーストーリー すぱいす

すぱいす店主 佐藤眞司氏

私が勝負できる一皿は、ずっと作り続けてきたカレー

 幼い頃から工夫して何かを作り上げていくことが大好きで、工作やプラモデルに夢中になっていました。大学卒業後はメーカーへ就職しましたが、ものづくりへの意欲は変わらず、対象は大好きなカレーに向いていました。日曜日になると趣味でカレーを作り、お店を巡り、独学で研究を続けていたものです。34歳で会社を辞め、調理師学校に入学した当時、和食メインの居酒屋を開くつもりでした。得意のカレーは締めのメニューでお出ししようと考えていたのです。しかし、調理師学校の先生から「バブル崩壊の影響で一流のシェフや懐石の料理人が居酒屋を開いている。素人の君が彼らに勝つことは難しい。勝てる一皿で勝負をしなさい」とアドバイスを頂いたのです。自分が勝負できる一皿は何だろうと考えると、それは日曜日にずっと作り続けてきたカレーでした。カレー一本に絞ることを決意しすると、レシピを見つめ直し、より良い味に極めるために研究を重ねました。結果、自分の納得のいく味に辿り着くことができ、すぱいすをオープンさせました。

今のカレーの9割は日曜日に趣味で作っていたもの

 調理師学校卒業後に準備期間を経てお店をオープンさせたので、私はいわばカレーの素人出身でした。すぱいすのカレーの基となっているのは、日曜日に趣味で作っていたカレーです。学生時代からカレーを作っていましたが、より個性的で美味しい味を実現したいと思い、24歳の頃から日曜日の朝6時から玉ねぎを下ろしたりスパイスを挽いて調合していました。どうすれば奥行きのある味が出せるのか、素材を活かせるのか、スパイスの風味を立たせられるのか…。この追究はものづくり好きが影響していたと思います。その頃は会社員だったので、カレーやスパイスの本を読んで勉強しては試してみるという繰り返しでした。すぱいすのカレーの9割はこの頃に出来上がっていたと思います。

甘い玉ねぎと濃厚ブイヨンと発酵調味料で生まれる爽快な余韻

 骨付きチキンカリーを表現するならば、「清らかで爽快な余韻が心地良いスパイシーなカリー」です。それを実現するために化学調味料、添加物、小麦粉を一切使用せず、油脂を極力控え、時間をかけて作っています。ポイントとなっているのが、6時間かけて飴色になるまでじっくり炒めた玉ねぎです。砂糖とは異なり奥行きのある非常に複雑な甘さなので、この玉ねぎ抜きに語ることはできません。また、鶏がら、牛骨、香味野菜を長時間煮込んだ濃厚なブイヨンを使い、発酵調味料、スパイス、バナナやりんごのピューレを絶妙なバランスで調合しています。添加物を一切使わない代わりに醤油、魚醤、味噌といった発酵調味料を入れてコクを出しています。骨付きチキンはそのカレーソースに合うようにヨーグルト、ガラムマサラ、カイエンペッパーに一晩漬け込んだものを使っています。
 香りの決め手となるのは20種類以上のスパイスです。4種類のスタータースパイスを使用していますが、その理由は香りが消えないこと。香りが飛びやすいパウダースパイスと異なり、スタータースパイスは油と炒めることで香りが油に移って生き続けるのです。

理想の味を目指して取り組んだカレー作り

 添加物と小麦粉と油脂を自由に使えば安価に美味しい味を作れますが、素材の美味しさを失くして同じ味になってしまいます。この三つに頼らずに理想の味を実現するため、現在の調理法や素材に至るまで試行錯誤を続けました。他にも世間でどのようなカレーがあるのか知るために食べ歩いたり、いろいろな方に味の感想やアドバイスをいただいて参考にしたりと、良いと思ったものはどんどん取り入れて改良を続けました。素人出身なので手の抜き方がわからず、何かを楽することで全てが総崩れになるのが怖かったのでバカ正直に作り続けていました。今ではこのバカ正直さが良かったと思います。要領の良さを重視していたら、奥行きと繊細さのある現在の味には辿り着けず、美食家と呼ばれる方を始めお客様を満足させることはできませんでした。

エスビー食品のスパイスで生み出す香りの調和

 当店のカレーはスパイスを抜きには語れません。目指したのは口に入れた時に鼻から抜ける香りと風味です。スパイスは全面的にエスビー食品のものを使っています。4種類のスタータースパイスの他にも、煮込む際にはコリアンダーやターメリックなどの調合スパイスを使用したり、クミン、クローブ、シナモン、カルダモン、コリアンダーを中心に8種類のスパイスをブレンドしたガラムマサラを調理中とご提供前にかけて香りを立たせています。香りを出す際に大切なのは、何か一つが突出しないことです。例えるならオーケストラ。スパイスはすべてがおいしくて調和している渾然一体感が理想です。
 エスビー食品のスパイスの魅力は、ふんわりして香りが立つこと。手を抜かずに時間をかけて丁寧に作られているのがわかります。以前は他社製品を使用していましたが、エスビー食品のスパイスに切り替えてからカレーの香りがとても良くなったと実感しています。

食べ手を選ぶある一つの方向性の究極を目指して

 生意気かもしれませんが、すぱいすのカレーは食べ手を選ぶある一つの方向性の究極だと思っています。ジャンクフードとは真逆の、舌が綺麗な方でないと理解しえない味かもしれません。例えるなら、蛤のお吸い物の殻があいた瞬間の旨味を舌で転がす繊細さと似ています。
 まだ歴史の浅い店ですが、これまでお客様と一緒に成長してきました。実はカレーの改良は今も続けています。お客様の舌はどんどん自分の上に行きますから、さらに上を目指さなければなりません。お客様から多くのことを学びつつお客様の好奇心をかき立てる、そんなかけあいをしてより良いお店を作っていきたいです。そしてもっと多くの方に食べていただき、この味を知ってもらえたら嬉しいです。

市販のカレールウは完成された味なので、アレンジを加えすぎるとバランスが崩れることがあります。アレンジを加える場合はカレールウの量を減らしましょう。スパイスや道具が足りなくても、別の物で補って作ってみましょう。自分で作る楽しさや美味しさを知るとどんどん上達します。油と香辛料を入れてから火を点けるように、計量と順番と段取りを守れば煮込み料理は失敗することが少ないです。

店主直伝!! こっそり教えるプロの味

家庭でつくるヘルシーで
スパイシーなカレー

市販のカレールウを使って作るよそ行きのカレーです。ほうれん草とカッテージチーズの甘みとスパイスの味わい深い一皿です。

〈材料(4~6人前)〉

  • 【ホールスパイス】
  • S&Bクミンシード…1.5g
  • S&Bクローブ(ホール)…4粒
  • S&Bカルダモン(ホール)…5粒
  • S&Bシナモンスティック…1.5cm
  • S&Bローレル(ホール)…1枚
  • にんにく…2片(10g)
  • しょうが…10g
  • 玉ねぎ…中1個(200g)
  • 鶏もも肉…300g
  • トマトの水煮缶(ホール)…100g(汁含む)
  • 薄口しょう油…大さじ1
  • 李錦記 魚醤(ナンプラー)…大さじ1
  • プレーンヨーグルト…大さじ2
  • 赤缶カレー粉…大さじ2
  • S&Bゴールデンカレー中辛…45g(小箱1/2箱)
  • ほうれん草…180g
  • カッテージチーズ(あらごし)…150g
  • サラダ油…大さじ1と1/2
  • 塩…適量

〈作り方〉

【下ごしらえ】にんにく、しょうがは皮をむき、おろし金でおろして合わせておきます。玉ねぎも皮をむき、すりおろします(フードプロセッサーまたは細かいみじん切りでもOK)。鶏肉をひと口大に切ります。トマトの水煮缶を裏ごししてピューレにします(細かいみじん切りでもOK)。プレーンヨーグルトはダマにならないように混ぜておきます。ほうれん草は根を落としてよく洗い、沸騰した湯に太い茎を入れます。15秒くらいで全体を入れて箸で沈め、5~10秒で冷水にとりよく絞ります。茎は5mm長さ、葉は1cm幅に切り、フードプロセッサーで粗いピューレにします(細かいみじん切りでもOK)。


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1.鍋にホールスパイスとサラダ油を入れ、弱火でじっくりと油にスパイスの香りを移します。

2.合わせておいたにんにくとしょうがを加えて炒め、玉ねぎを加えてやや中火にしてさらに炒めます。水分が減ってきたら鶏肉を入れて炒め、表面に火が通ったらトマトの水煮缶を加えて軽く炒めます。

3.水800mlを加えて強火にし、ローレルを入れ、沸騰したらアクを取り弱火にします。

4.しょう油、魚醤(ナンプラー)、プレーンヨーグルト、カレー粉を加え、フタをして10分間煮込みます。

5.ホールスパイスを取り除きます。

6.火を止め、カレールウを加えよく溶かします。再び火をつけ、ピューレ状にしたほうれん草、カッテージチーズを加えて混ぜ、塩で味を調えます。

ポイント

固形カレールウを半量にし、代わりにホールスパイスとカレー粉を加えてスパイシーさをアップさせます。
発酵調味料を加えることでコクと旨味を加えることができます。
ホールスパイスがなければカレー粉を増やしましょう。
ホールスパイスと油を入れてから火を点けましょう。焦げることなく油に香りが移ります。

店舗情報

すぱいす

住所:東京都杉並区荻窪5-16-20
TEL:03-5397-3813
営業時間:月~土11:30~14:30(L.O)
17:30~21:00(L.O)
祝 11:30~14:30(L.O)ランチ営業
定休日:日曜日
アクセス:荻窪駅西口南側出てすぐ。
荻窪駅から182m

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